フレッシュコンサートについて

 フレッシュコンサート(略称:フレコン)は年1回、11月下旬から12月上旬にかけての土曜日の午後に開催します。出演の対象となる演奏者は原則として秋田県生まれで、高校卒業まで県内に居住し、現在プロフェッショナルな演奏家を目指している方、または既にプロフェッショナルとして活動を始めている方で、年齢はコンサート開催年の4月1日時点で20歳以上35歳以下とします。

 コンサートは2名から3名(伴奏者を除く)のジョイントコンサート形式での開催を標準としますが、ソロコンサートの可能性もあります。

 演奏する曲目については、出演者2名の場合の一人当たりの演奏時間は45分、出演者3名の場合の一人当たりの演奏時間は35分を目安にして、委員会構成員の中から選出したプロデューサーと協議しながらプログラムを決めて頂きます。

 第1回フレッシュコンサートの出演者は当委員会の構成員から推薦があった者を選考して決定しましたが、第2回フレッシュコンサート以降は公募による選考で出演候補者を決定します。

 秋田県青少年音楽コンクールでグランプリや最優秀賞を獲得した方も、前述の年齢等の演奏者の対象に該当する方は、更にレベルアップするための次の段階の目標として、この公募への応募を視野に入れて頂きたいと思います。

 なおこのコンサートに関わる出演者の経費負担は、出演者ご自身の旅費程度となるように委員会では計画しています。伴奏は委員会が秋田県内のピアニストに依頼しますが、出演者が独自に県外の伴奏者に依頼して、その方の旅費が必要となる場合は、出演者のご負担となります。

 フレッシュコンサートの広報活動は委員会も行いますが、出演者ご自身による自己PRのご努力にも期待します。委員会が若手に対して行う支援とは、秋田出身の優れた若手演奏家を広く市民・県民に紹介して、活躍して頂くきっかけを作ることであり、演奏家の生活支援や継続的なマネージメントを行うものではありません。

 


委員会が考えるフレッシュコンサートの位置づけと開催の意義

 秋田県では、大仙市が平成元年(1989年)から平成28年(2016年)まで「大曲新人音楽祭コンクール」を開催し、若手音楽家の登竜門として広く認知されていました。秋田県出身の入賞者には現在プロフェッショナルとして活躍している人が数多くいます。このコンクールは県内の演奏家志望の若手にとっては一つの目標になっていましたが、終了してしまいました。

 秋田県には平成8年(1996年)から秋田県が主催している「秋田県青少年音楽コンクール」があります。このコンクールでは同一の部門ではグランプリを再受賞出来ない決まりになっており、このため例えば管・打楽器部門の高校生の部でグランプリを受賞した人は、同部門の大学生・一般の部ではグランプリを受賞することが出来ません。

 「秋田県青少年音楽コンクール」でグランプリを受賞した人にとっては「大曲新人音楽祭コンクール」は次の目標になっていたと考えられますが、現在、秋田県には「大曲新人音楽祭コンクール」に代わるものがありません。従ってより高みを目指す人は県外のコンクールへの参加を考えることになります。

 「大曲新人音楽祭コンクール」と同規模のコンクールを開催するには相応の財源が必要です。委員会が実現可能な形を模索した結果は、将来が期待される若手にコンサートの場を提供し、後に続く人にはそのコンサートへの出演を目標にしてもらおうというものでした。フレッシュコンサートはコンクールではありませんが、出演者は委員会で選考します。また出演者一人当たりの演奏時間を35分から45分を目安に設定していますので、プログラムの構成やどの部分に演奏の焦点を置くかなど、出演者は一つの作品だけを演奏するコンクールとは違った、より高度な課題と向き合うことになります。

 このハーフリサイタル形式のコンサートは演奏家を目指す若手にとってはキャリア形成を図る場となるでしょうし、自身の音楽的構想を自己実現するトレーニングの場にもなるでしょう。委員会ではフレッシュコンサートの位置づけや開催の意義をこのように考えています。

 

フレッシュコンサート委員会(略称:フレコン委員会)